“島根県農協青年組織協議会”

令和4年度 島根県農協青年組織協議会 会長

草野拓志

テーマ「全青協の学習で人生バラ色になりました!」

2023.01.16

全青協の学習で人生バラ色になりました!と答えると胡散臭い開運ブレスレットの広告のように聞こえますが、私が全青協での学習によって得た自身の事業の成長物語を紹介いたします。

私は昨年度、全青協理事として水田部会の座長として農水省とバチバチに戦いました。

私は水田を12年間、中山間地域で作ってきたので条件不利地域での農業をしっかりと理解していましたので「水稲に如何に補償をつけてもらうか?vs農水省は水田で如何に転作を進めるか!」の戦いでした。

私は今まで中山間地域農業、水田しか作ってきたことがなかったものですから、水田で大豆など、麦など作れるわけがない、ましてや島根は6割りが中山間地域、転作など絶対無理!水田を守るために補助金をもっと出せ!というスタンスで散々意見をしました。

そこは相手も政策のプロ、こちらの水田しか作れない!という意見をバッサバッサと理論切っていき、ぐうの音も出ないほどに叩きのめされました。

1時間の議論が終わる頃には転作で農地を守れるんだ!これから転作をもっと進めていこう!という空気に部会が染まっていました

今では笑い話ですが、当時は船長を下船させてクルーだけで船出しよったという気分になってました。

部会での議論を重ねるうちに自分が気づいたことは、米を守るという視点にこだわりすぎていたのかもしれないということ、それを大きく見た時に食糧を守るという視点に変わっていったように思います。

米の過剰生産を抑えつつ自給率の低い麦や大豆、飼料穀物の生産を行なっていくことも非常に社会的意義がある、農水省の言うことにも一理あると思えるようになりました。

座長を終える頃には、これからは水田転作の時代や!転作の夜明けや!と、極端な変貌を遂げていました。ミイラとりがミイラになったようです。

米しか作れないという固定概念に囚われていたことが自分の成長への足枷になっていたことも事実です。全青協をとおして、その成長に機会を与えてもらったように感じます。

自身の営農は2021年に11haの水田で独立したのですが、全青協での座長経験を経て国や県の助成金をフル活用し、社員も増やし2022年は44haまで栽培面積を拡大し米麦大豆経営に転換しました

水稲一本では、ここまでの規模拡大にはもっと時間が掛かっていたと思いますし、時代が大きく味方し、転作の大波に乗る絶対の自信があったので大きく行動にうつしました

あの時農水省とあそこまで戦っていなければ、全青協にその時在籍していなければ、食糧安全保障の意識が一気に高まった今だったから、そのタイミングとチャンスを掴めました。

これは本当に学習のお陰です。

だから是非ともこの目線と気付きを多くの盟友の方々に体験していただきたいのです。

全青協の学習で人生バラ色になりました!あながち間違っていないでしょう?